てんかんについて
てんかんとは、不定期に繰り返し起こる発作を主な症状とする、脳の慢性的な病気です。
てんかんは脳に病気などの異常が見つからないのに発作を繰り返す特発性てんかん、脳の病気にともなって発作が生じる構造的てんかんの2つに分類されます。
日本での犬のてんかんの発症率は1~2%で、てんかんになりやすい犬種はビーグル、ダックスフント、プードル、シェルティー、シェパード、テリア系、レトリバー系などです。 特発性てんかんは1~5歳に多く、それ以外の年齢では構造的てんかんが多いです。
症状
症状は、全身がつっぱり、けいれんする強直発作と、全身がガクガクとけいれんする間代発作です。そのほかに、よだれを流したり、一本の足だけがピクピク動くなど、体の一部のみに症状が現れる発作もあります。
検査 てんかん様の発作を起こす病気には、「てんかん」と「てんかん以外の病気」があります。
これらを区別するには、(1)~(3)の検査が必要です。
1. 問診
- 基礎情報の確認(ご飯は何を食べているか、ワクチン接種歴、フィラリア、ノミ・ダニの予防歴、飲んでいるお薬など)
- てんかん発作の初発年齢、発作時の状況や状態、発作の重症度などの確認
2.身体検査
- 既往歴(糖尿病や心臓、肝臓、腎臓などに病気がないかどうか)の確認をします
- 神経学的検査 神経の反射や知覚などの状態を調べます。
特発性てんかんでは、この検査で異常は認められませんが、構造的てんかんの場合は異常が認められます。
脳の病気がないかどうか確かめるためにも、この検査は定期的に受けることが望ましいです。